こんにちは、kazuです。
5月24日。大手牛丼チェーンの吉野家で、本社に勤務する男性社員が上司に人事評価を改ざんされたと訴え、吉野家サイドが男性社員に謝罪、解決金を払っていたというニュースが報道されました。
男性社員は人事評価の自己評定「B」が「C」に低く書き換えられた、とのことです。
上司にメールで問い合わせたところ、「自己評価が甘すぎるので(改ざんを認めた)」
との返信が来たとの事。
この問題について考察してみたいと思います。
なぜこのような問題が起きたのか、上司が改ざんをした理由・背景や、人事評価に関する参考事例などを見ていきたいと思います。
人事評価の改ざんはそもそも可能なの?
いうまでもありませんが、企業、特に大企業においては人事制度は重要であり、
社員の公正な評価とそれに見合った報酬を担保することで、やる気に直結してきます。
通常は
1)本人の自己評定
2)直属の上司の1次評定
3)所属する部店長による2次評定
というプロセスを経て、評価を定めます。
本人の評価をしつつも、評価をする上司の管理能力・評価能力も評価するという仕組みになっているのが特徴です。
本来は、社員が自己評定を付けた段階で、上司との面談を行うのがあるべき姿で、
本人の意見・評定根拠を聞いたうえで、上司との認識にギャップがあればそれを埋めていく、というプロセスが非常に重要です。(いうまでもないですけれども)
一見すると、吉野家ではこうした面談やフィードバックのプロセスがルール化されていないのか、もしくは形骸化している可能性があるとも考えられます。
だとすると、好き嫌いやえこひいきが横行している可能性もあり、企業として相当程度生産性が損なわれている可能性がありますね。
人事評価を改ざんした上司の理由・背景は?
通常自己評定は、上司の評価よりも甘くなる傾向にあります。
「自分は頑張った」
「やっている」
と認識してしまいがちです。人間なのである程度自分に甘いのは当然です。
しかし上司からするとそれは「甘い」と見えてしまいます。
許容できる範囲であれば、そのまま提出して修了でよいのですが、
認識のギャップが大きくそれを放置しておいた場合、査定結果が本人の想定よりも低くなったりすると
今回のように想定外だとして、トラブルになる可能性もあります。
上司の方も、更にその上司から、「部下とのコミュニケーションが取れていない、管理能力に問題がある、
と思われるのが怖いので、齟齬が生じないように多少の修正をする方向で面談時に話し合います。
今回の吉野家の件においては、この認識の歩み寄りというプロセスが欠如していたことになり、上司の管理能力が問題視されます。
一方で、今回の方がどうだったかは分かりませんが、自己評価が余りにも甘い社員は、いわゆる「勘違い野郎」なわけですから、
本来は面談のときに具体的な数字や根拠を示しつつ、如何に自分の評価が甘いかを文句のつけようがない位詰めておく必要があります。
人事面談に関する参考事例
ちなみに私の場合は、自己評価はあくまでも自己評価で、自分がそう思ってつけたのであれば、どんなに甘くても強引に修正させたりとかはしません。
自分(私)はこう思っているけれども、その上で書き直すのであれば書き直せばいいし、このまま提出するのも勿論OKですよ、というスタンスです。
修正をしない場合は、上司の評価のコメント欄に「認識のすり合わせを試みたが、認識のズレは埋まらなかった」と正直に書いておきます。
営業以外の、直接数字と関わらない部署であればこういうケースもあり得ます。
ただ、部下に修正させるケースもあります
それは
「自己評価が異常に厳しい社員」のケースです。
この場合は、「君の謙虚で前向きな姿勢は大いに評価できるけど、自分(私)が評価が甘いと思われるので1ランク上に直して」
と頼んでます。
そして、常日頃、自分の部下に対しては「自己評価は関係ない、むしろ厳しく付ける人を信用する・評価する」と言っています。
まとめ
吉野家本社、人事評価改ざんのニュースについて考察してきました。
改ざんをした上司に問題があるのは言うまでもありませんが、
システム的、組織風土的にこうした行為が可能な、吉野家の企業体質にはかなり驚いてしまいます。
本件以外にも、恒常的・日常的に評価の改ざんが行われていたとしたら、企業的にかなり問題ですし、会社の信用にも関わってくるのではないでしょうか。
今回は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント